少女誘拐監禁事件のその後を描く『ルーム/ROOM』

フリッツル事件を基に書かれたエマ・ドナヒューのベストセラー小説『部屋（英語版）』を原作としています。

フリッツル事件そのものを映画にしたものがこちらです。
事件の詳細も追記してます。

映画「ガール・イン・ザ・ベースメント」あらすじと感想｜実際の事件の全貌も

監禁事件映画のほとんどは救出されるまでの過酷な様子や、救出するまでの警察の奮闘が多い中、この映画は違います。

しかし、この映画は救出された後の女性の葛藤と子供との向き合いがテーマになっています。

救出されて、ハッピーエンドではなく、その後もその人たちの人生は続いていく。

とても考えさせられる映画になっています。

そしてこの映画で主人公の母ジョイを演じたブリー・ラーソンはアカデミー賞主演女優賞を受賞。

他にも4部門にノミネートされ評価されています。

ジョイを演じたジェイコブ・トレンブレイの名演技にも注目です。

あらすじ
予告動画
登場人物紹介
映画詳細※ネタバレ注意
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感想まとめ
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あらすじ

［部屋］から脱出した母と息子、その先の驚愕の運命とは─？

小さな[部屋]で暮らす、ママと5歳のジャック。

ストレッチをして、TVを見て、ケーキを焼いて、仲睦まじい親子の楽しい時間が過ぎていく。

ところが二人の姿を追う観客は、ある違和感に戸惑いを覚えはめる。

「まさか・・！この部屋の中だけで？！」

閉じ込められてから7年が経ったある日、ママは奪われた人生を取り戻し、[部屋]から1歩も出たことがない息子に本当の世界を見せるために、逃げ出すことを決意する。

公式サイトはこちら
→GAGA『ルーム』公式サイト（https://gaga.ne.jp/room/）

予告動画

登場人物紹介

ジョイ・ニューサム（ブリー・ラーソン）

ジャックの母親。
ニックに誘拐され以降、7年間“部屋”に監禁されている。

ジャック（ジェイコブ・トレンブレイ）

ジョイの息子。
生まれてから“部屋”を出たことがない。

ナンシー（ジョアン・アレン）

ジョイの実母。

オールド・ニック（ショーン・ブリジャース）

ジョイを“部屋”に監禁している男。

ロバート（ウィリアム・H・メイシー）

ジョイの実父。

レオ（トム・マッカムス）

ナンシーの再婚相手。

パーカー巡査（アマンダ・ブルジェル）

ジャックを保護した警察官。

映画詳細※ネタバレ注意

5歳の誕生日を迎えたジャック。
朝起きて、部屋の中のひとつひとつに挨拶していきます。
ジャックの母ジョイと一緒にケーキを作り、テレビを見て時間を過ごしました。

ジャックはテレビの中以外の外の世界を知りませんでした。
太陽の光が当たるのは天井にある小さな天窓だけ。

ジョイが7年前、オールド・ニックによって誘拐され、以降小さな納屋に監禁され、その間に生まれたのがジャックだったからです。

ジョイは5歳になったジャックに病気のフリをさせ、ニックに連れ出してもらう計画を立てました。
しかし外に出たことも他の人も知らないジャックは「やりたくない」と言います。

やるしかないとジョイはちゃくちゃくと準備を進め、毎週日曜日に来るニックにジャックが高熱を出し、心配し、病院に連れていけと取り乱したフリをしました。
ニックは今度は薬を持ってくると非情にも扉から出ていきます。
ジョイはジャックに〇んだふりの練習を開始。
そして〇体を絨毯に巻き、ニックがトラックに載せ、車がゆっくりと進んだら飛び降り、助けを求めるように教え込みます。

ついにその日がやってきました。
ジャックを抱きしめ、成功を祈ります。

ジョイはジャックの〇を悲しみ、遺体をすぐにどこかにやってくれと手が付けられないほど取り乱します。
ニックは動揺し、ジョイの言うとおりに絨毯にくるまったジョイを部屋から出すとトラックの荷台に乗せ走り出しました。

ジャックがいなくなった部屋。
ここまでうまくいったことに安堵するとともに、最愛の息子ジャックを想うと嗚咽が止まりません。

始めて外の空気を吸ったジャック。
思うように飛び出すことができません。
トラックの動きがゆっくりになるたびに飛び降りようと試みますが、勇気が出ず・・・。
3度目の時に思い切って飛び降りましたが、その時、ニックが気がついてしまいます。
走って逃げようとするジャックはニックにつかまります。
ちょうどそこに犬の散歩をした男が通りかかり、二人の異様な様子に声を掛けます。
ジャックは勇気を振り絞り「助けて。」と声を出しました。
男はニックを止めようと声をかけると、ニックはジャックを置いて逃げ去りました。
警察に保護されたジャック。
もう夜になっていました。

しかし、怯えてうまく話せません。
ジャックを保護したパーカー巡査は根気よく話しかけ、会話からヒントを得ようとします。
ぽつりぽつりと話すジャックの言葉からただ事ではないと感じたパーカー巡査は無線で天窓のついた納屋を調べるように指示。
そしてついに、納屋からジョイが助け出されました。
2人は病院に運ばれ手当てを受けます。
初めて外を見たジャックは別の惑星に来たというほどでした。

シャワーを浴びるのも、戸惑うジャックに「もういつでもシャワーを浴びてもいいのよ。」と声をかけるジョイ。

しばらくすると朝食が運ばれ、医師の質問を受けました。
医師は太陽の光になれていないジャックにサングラスと外の空気から病気にならないようにとマスクをくれました。
廊下がざわつき始め、身を固くしたジャックをよそに、入り口に走り寄るジョイ。
扉の先から父のロバートと母のナンシーが現れ、再会を喜びました。

しばらくの入院後、退院を許可された二人は住んでいたナンシーのいえに向かいます。
沿道は救出されたジョイを喜ぶ人々であふれかえっていました。

隠れるように家に戻ったジョイたち。
父と母が離婚していたことを知り、家にはナンシーの再婚相手のレオがいました。
ナンシーとレオはジョイとジャックに優しく接してくれました。

ジャックが少しづつ新しい生活になじみ始めた一方、ジョイは不安定なときもありました。
その時、弁護士から「今後の生活のために必要となるお金のためにテレビ出演をしてはどうか。」と提案を受けます。
時が過ぎ、生活にも慣れ始めたころ、インタビューを受けることにしました。

和やかな雰囲気で始まったインタビューでしたが、質問がジャックのことになると「母親として子供だけでも外に出すことができたのでは？」と無遠慮で無神経な質問に。
涙を流し、答えられなくなったジョイは席を立ち部屋に戻ってしまいました。
その日の夜、ジャックが目を覚ますと隣にジョイが寝ていないことに気がつき、洗面所へ。
中々開かない洗面所を無理に開け、そこで見たのは薬を大量に飲み泡を吹いて倒れるジョイの姿が。
ジャックの悲鳴を聞き駆け付けたナンシーとレオ。
救急車を呼び、一命を取り留めたジョイでしたが、しばらくは退院することはできませんでした。
ジョイのいなくなった家でジャックはナンシーやレオと過ごし、少しづつ子供らしさを取り戻していきます。
でもママのいないさみしさは埋められません。
ジャックはナンシーに、救出されてからでも切ろうとしなかった髪を切ると言い出します。
髪にはパワーがあると信じていたジャックは自分の切った髪の毛をジョイに送り、元気になってほしかったのです。
それから数日がたったある日、友達もできたジャックが外で遊んでいると、そこにジョイが。

ジョイはジャックといろんなことをしようと話します。

落ち着いた日々を取り戻すなか、ジャックはジョイにある提案を・・・。

感想ツイート

「何回観たか分からないくらい好きな映画」と言われています。

映画館で現在公開中の2作品、オフィシャルグッズのイラストを担当しています。
映画のお仕事をさせていただくことも多いので今まで携わった作品を並べてみました👀
手元にないアイテムもあるので全ては揃わなかったけど、どれも思い出深いです。中でも『ROOM』は何回観たか分からないくらい好きな映画 pic.twitter.com/SygzcWo2UA

— WALNUT (@WALNUT_320) February 25, 2022

「2時間あっという間だった」と言われています。

今日の映画
アマプラ『ルーム』
7年間監禁されてる女性と5歳の息子の話
2時間あっという間だった
救いのないところから始まってこの2人の行末が気になって目が離せなかった pic.twitter.com/A33mOmnvdN

— sun@幸せ追求垢 (@sunsunlightof) February 23, 2022

「母親ってすごい。」と言われています。

映画メモ『ルーム』
母親ってすごい。そして子どもは母親を強くしてくれるんだなぁ。血のつながりってきっと、たしかに「何か」あるんだろうなぁ。 pic.twitter.com/IEhvL5W7sX

— たっかー (@aJnbiiioSPJdtyy) February 23, 2022

感想まとめ

監禁事件についてにはほとんど触れてなくて、その過酷さが最初わからないなと思っていましたが、ジョイの心理の揺れ動きでうまく感じ取ることができました。

その後も生活は続いていくということの厳しさ。

生きて子供を育てていくためにはお金も必要で。

世間の好機の目は無責任なのはどこも同じですね。

せめてそこは・・・。とも思いましたが、それもまた現実は厳しいですね。

淡々と新しい生活を受け入れていくジャックがとてもよかったです。

映画詳細では省きましたが、最後に部屋を訪れたジャックが「部屋が縮んだの？」と言ったところで胸が締め付けられました。

そして映画の最後にジャックの語り部分があるのですが、それもまたよかったです。

「いつまでもママと一緒にここで生きていく。」

成長すれば親離れしていくだろうジャックの今の気持ち。

ママを大切に思っている気持ちはやっぱり胸にジーンとくるものがありました。

映画とはわかりつつも、これからの二人には幸せになってほしいと思わずにはいられません。

とても感動した映画でした。

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映画『ルーム/ROOM』あらすじと感想｜凶悪事件から脱出した母子のその後

少女誘拐監禁事件のその後を描く『ルーム/ROOM』

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