「横溝正史ミステリ&ホラー大賞」
「ホラー小説大賞」は2019年から「横溝正史ミステリ大賞」と統合され「横溝正史ミステリ&ホラー大賞」となりました。
芥川賞や直木賞などが有名ですが、こちらのコンテストは必ず受賞作が決まると言っても過言ではありません。
しかし、ホラー小説大賞は該当しないと判断されれば、「受賞作なし」とします。
このことからも審査基準のむずかしさが伺えますよね。
過去の作品から現在の作品まで様々な小説がありますが、何を読みたいか、迷った時には「受賞作を読んでおけば間違いない。」と言えるのではないでしょうか。
第1回の開催は1994年でした。
第1回ホラー小説大賞から2021年までの歴代受賞作品を紹介します。
ホラー小説大賞について
1994年、角川書店とフジテレビによって、「同じ時代を生きている全ての読者と、恐怖を通して人間の闇と光を描こうとする才能豊かな書き手のために」をコンセプトとしてホラー小説大賞が設けられました。
第2回から第18回までは、長編部門と短編部門に分けて募集され、それぞれ長編賞と短編賞が授与されています。
先ほども触れましたが、受賞作なしの年も多くあるのが特徴です。
大賞受賞作品は、角川書店より単行本として刊行され、2012年からは読者賞受賞作品も選ばれ、角川ホラー文庫より刊行されています。
受賞作品はフジテレビでテレビやドラマ化、映画化・ビデオ化される場合もあるようです。
第1回(1994年)から第18回(2011年)までの受賞作
大会年度 | 大賞・作者 | 長編大賞・作者 | 短編受賞・作者 |
第1回(1994年) | 受賞作なし | 受賞作なし | 受賞作なし |
第2回(1995年) | 「パラサイト・イヴ」瀬名秀明 | 受賞作なし | 「玩具修理者」小林泰三 |
第3回(1996年) | 受賞作なし | 受賞作なし | 受賞作なし |
第4回(1997年) | 「黒い家」貴志祐介 | 「レフトハンド」中井拓志 | 「D-ブリッジ・テープ」 沙藤一樹 |
第5回(1998年) | 受賞作なし | 受賞作なし | 受賞作なし |
第6回(1999年) | 「ぼっけえ、きょうてえ」 岩井志麻子 |
受賞作なし | 受賞作なし |
第7回(2000年) | 受賞作なし | 受賞作なし | 受賞作なし |
第8回(2001年) | 「ジュリエット」伊島りすと | 「夏の滴」桐生祐狩 | 「古川」吉永達彦 |
第9回(2002年) | 受賞作なし | 受賞作なし | 受賞作なし |
第10回(2003年) | 「姉飼」遠藤徹 | 「相続人」保科昌彦 | 「白い部屋で月の歌を」 朱川湊人 |
第11回(2004年) | 受賞作なし | 受賞作なし | 「お見世出し」森山東 |
第12回(2005年) | 「夜市」恒川光太郎 | 「チューイングボーン」 大山尚利 |
「余は如何にして服部ヒロシとなりしか」あせごのまん |
第13回(2006年) | 受賞作なし | 「紗央里ちゃんの家」 矢部嵩 |
「サンマイ崩れ」吉岡暁 |
第14回(2007年) | 受賞作なし | 受賞作なし | 「鼻」曽根圭介 |
第15回(2008年) | 「庵堂三兄弟の聖職」真藤順丈 | 「粘膜人間」飴村行 | 「生き屏風」田辺青蛙 |
第16回(2009年) | 「化身」宮ノ川顕 | 「嘘神」三田村志郎 | 「今昔奇怪録」朱雀門出 |
第17回(2010年) | 「お初の繭」一路晃司 | 「バイロケーション」法条遥 | 「少女禁区」伴名練 |
第18回(2011年) | 受賞作なし | 「なまづま」堀井拓馬 | 「穴(あな)らしきものに入る」 国広正人 |
第19回(2012年)から第25回(2018年)までの受賞作
2012年の第19回から2018年の第25回までは長編、短編の区別がなくなり、大賞と優秀賞、そして一般読者から選ばれたモニター審査員が選ぶ読者賞が贈られています。
大会年度 | 大賞・作者 | 読者賞・作者 |
第19回(2012年) | 「先導者」小杉英了 | 「ホーンテッド・キャンパス」櫛木理宇 |
第20回(2013年) | 受賞作なし | 「ウラミズ」佐島佑 |
第21回(2014年) | 「死呪の島」雪富千晶紀 | 「ON 猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子」内藤了 |
第22回(2015年) | 「ぼぎわんが、来る」澤村伊智 | 「記憶屋」守きょうや |
第23回(2016年) | 受賞作なし | 「夜葬」最東対地 |
第24回(2017年) | 受賞作なし | 「ハラサキ」野城亮 |
第25回(2018年) | 「 魔物・ドライブ・Xデー」秋竹サラダ | 「 魔物・ドライブ・Xデー 」秋竹サラダ |
「横溝正史ミステリ&ホラー大賞」
ホラー小説大賞は第25回終了をもって「横溝正史ミステリ大賞」と統合され、「横溝正史ミステリ&ホラー大賞」になりました。
「横溝正史ミステリ&ホラー大賞」とは
KADOKAWAの新人文学賞として、ともに四半世紀以上の歴史を持つ「横溝正史ミステリ大賞(第38回まで)」と「日本ホラー小説大賞(第25回まで)」、この2つを統合し、ミステリとホラーの2大ジャンルを対象とした、新たな新人文学賞を創設しました。
50余年にわたり推理・探偵小説を精力的に執筆し続け、また怪奇・ホラー小説にも親和性が高い横溝正史氏の名を冠し、エンタテインメント性にあふれた、新たなミステリ小説またはホラー小説に贈られる賞になっています。
開催数は「横溝正史ミステリ大賞」を引き継いでいます
大賞は、金田一耕助像また副賞 賞金300万円。
第39回(2019年)から第41回(2021年)までの受賞作
大会年度 | 大賞・作者 | 読者賞・作者 |
第39回(2019年) | 受賞作なし | 「お孵(かえ)り」滝川さり |
第40回(2020年) | 「火喰鳥を、喰う」原浩 | 「ナキメサマ」阿泉来堂 |
第41回(2021年) | 「虚魚」新名智 | 「デジタル的蝉式リセット」秋津朗 |
第42回応募要項
締切
郵送での応募の場合:
2022年9月30日(当日消印有効)
WEBからの応募の場合:
2022年9月30日23:59送信分まで
原稿枚数
1枚あたり40字×40行で換算して、75枚以上150枚以内 手書き原稿不可
(400字詰め原稿用紙換算で、300枚以上600枚以内)
詳しくは第43回横溝正史ミステリ&ホラー大賞 応募要項ページまで
第43回横溝正史ミステリ&ホラー大賞HP